「7日間の休みで、憧れのシチリアへ!でも、いざ計画を始めると『見どころが多すぎて、どこから回れば…?』と途方に暮れていませんか?」
シチリア旅行の計画、ワクワクしますよね。でも情報が多すぎて、どこから手をつけていいか分からなくなる…その気持ち、痛いほど分かります。僕も初めてシチリアの地図を広げた時、同じように途方に暮れましたから。
ご安心ください。この記事の結論は「初めての7日間なら、東海岸に絞ること」。これだけで、あなたの旅行計画は驚くほどシンプルになり、満足度は格段に上がります。
情報収集はもう終わりです。イタリア専門のトラベルプランナーである私が、この1記事でシチリア初心者でも7日間の完璧な旅行プランが作れる、唯一の実践的ガイドをお届けします。
この記事を読み終える頃には、具体的な旅程と予算感が掴め、自信を持って航空券を探し始められるでしょう。
なかじぃ 専門トラベルプランナー / 旅行ライター 個人旅行プランニングを専門とし、これまでに100組以上のオリジナルな旅行プランを作成。多くの旅行初心者が抱える不安に寄り添い、一歩踏み出すための具体的なアドバイスを信条とする。
なぜ、ほとんどのシチリア旅行プランは失敗するのか?
「7日間でシチリア一周できますか?」これは、僕が最もよく受ける質問の一つです。気持ちはとてもよく分かりますが、まず知っておいていただきたいのは、シチリア島が日本の九州ほどの大きさがあるということです。
7日間という限られた日数で島全体を巡ろうとすると、毎日が都市間の移動だけで終わってしまい、一つの街をゆっくり楽しむ時間がなくなってしまいます。この欲張りなプランニングが、実はシチリア旅行で最もよくある失敗のパターンなのです。地図の上では近く見えても、実際の移動には半日以上かかることも珍しくありません。結果として、「なんだかずっとバスに乗っていただけだった…」という、残念な思い出になりかねないのです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: エリアを絞る勇気が、旅の満足度を決めます。
なぜなら、かつての私も多くの場所を巡るのが良い旅だと信じていましたが、100組以上の旅行者をサポートする中で、一つのエリアを深く味わうことこそが、心に残る思い出を作る最良の方法だと確信に変わったからです。この知見が、あなたのシチリア旅行の成功の助けになれば幸いです。
結論:7日間の旅は「東海岸ゴールデンルート」が正解

では、どうすればいいのか。答えはシンプルです。7日間のシチリア旅行では、東海岸と西海岸は二者択一の関係にあると考えてください。そして、初めてシチリアを訪れるあなたには、東海岸エリアに集中することを強くおすすめします。
なぜなら、シチリア東海岸には、世界的リゾート地のタオルミーナ、活気あふれるカターニア、古代ギリシャの面影が色濃く残るシラクーザといった、多様な魅力を持つ街が比較的コンパクトにまとまっているからです。歴史、リゾート、グルメ、絶景のバランスが良く、都市間の交通の便も整っているため、初心者の方でも非常に計画が立てやすいのです。
一方、州都パレルモを中心とする西海岸も魅力的ですが、より歴史探訪や異文化体験に特化した上級者向けのエリアと言えるでしょう。まずは東海岸でシチリアの魅力に触れることが、失敗しないための賢明な選択です。

コピペで使える!あなたの7日間を最高にする東海岸モデルプラン

ここからは、あなたがすぐにでも計画を始められるように、具体的な7日間の東海岸モデルプランを提案します。このプランはあくまで土台です。あなたの興味に合わせて、ぜひ自由にアレンジしてみてください。
このモデルプランにおける都市間の移動は、長距離バスが主な手段となります。シチリアでは鉄道よりもバス路線の方が網の目のように発達しており、本数も多く便利です。
1日目:日本出発
- 長時間のフライトです。機内でリラックスし、旅への期待を高めましょう。
2日目:シチリア到着、憧れのタオルミーナへ
- 午前/午後: カターニア・フォンタナロッサ空港 (CTA) に到着。
- 移動: 空港から直通の長距離バス(Interbus社など)でタオルミーナへ(所要時間:約1時間半)。
- 夕方: タオルミーナのホテルにチェックイン。旧市街を散策し、本場のジェラートを味わう。
- 宿泊: タオルミーナ
3日目:タオルミーナで絶景と映画の世界に浸る
- 午前: ギリシャ劇場を見学。イオニア海とエトナ山を望む、息をのむような絶景を堪能します。
- 午後: ロープウェイで麓のイゾラ・ベッラへ。ここは映画『グラン・ブルー』の舞台となった美しい入り江です。
- 夜: ライトアップされたウンベルト1世通りでディナー。
- 宿泊: タオルミーナ
4日目:古代ギリシャの栄華、シラクーザへ
- 午前: バスでシラクーザへ移動(所要時間:約2時間)。
- 午後: ホテルにチェックイン後、旧市街であるオルティージャ島を散策。映画『マレーナ』の舞台となったドゥオモ広場は必見です。
- 夜: オルティージャ島のレストランで新鮮なシーフードに舌鼓。
- 宿泊: シラクーザ
5日目:シラクーザの歴史を巡り、カターニアへ
- 午前: ネアポリス考古学公園へ。古代の劇場や「ディオニュシオスの耳」と呼ばれる洞窟を見学。
- 午後: バスでカターニアへ移動(所要時間:約1時間20分)。
- 夕方: カターニアのホテルにチェックイン。活気あふれる下町の雰囲気を楽しみます。
- 宿泊: カターニア
6日目:カターニアの活気に触れ、帰国の途へ
- 午前: ドゥオモ広場や、早朝から開かれる魚市場を見学。シチリアの人々の日常に触れる貴重な体験ができます。
- 午後: お土産を探したり、最後のシチリア料理を楽しんだり。
- 夕方: カターニア空港へ移動し、日本への帰路につきます。
7日目:日本到着
- お疲れ様でした。シチリアの美しい思い出とともに、日常へ。
7日間東海岸モデルプラン行程表
| 日付 | 都市 | 主なアクティビティ | 宿泊地 |
|---|---|---|---|
| 2日目 | タオルミーナ | 空港からバスで移動、旧市街散策 | タオルミーナ |
| 3日目 | タオルミーナ | ギリシャ劇場、イゾラ・ベッラ観光 | タオルミーナ |
| 4日目 | シラクーザ | バスで移動、オルティージャ島散策 | シラクーザ |
| 5日目 | カターニア | ネアポリス考古学公園、バスで移動 | カターニア |
| 6日目 | カターニア | ドゥオモ広場・魚市場、帰国便搭乗 | (機中泊) |
初めてのシチリア、これだけは知っておきたいQ&A

最後に、多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式でお答えします。あなたの最後の不安を解消できれば幸いです。
Q1. 治安は本当に大丈夫ですか?
A1. はい、基本的な海外旅行の注意点を守れば問題ありません。特にカターニアやパレルモのような大都市では、駅周辺の夜間の一人歩きを避ける、貴重品は体の前で持つといった対策を心がけてください。観光地は日中であれば安全に楽しめます。過度に心配せず、しかし注意は怠らない、というバランスが大切です。
Q2. 7日間の旅行の予算はどれくらいですか?
A2. 航空券を除き、一人あたり15万円〜25万円が目安です。宿泊するホテルのランクやレストランの選び方で大きく変動します。宿泊費は1泊1万5千円〜2万円、食費は1日1万円程度を見ておくと、余裕を持った計画が立てられるでしょう。
Q3. 旅行のベストシーズンはいつですか?
A3. 過ごしやすい気候で、花々も美しい春(4月〜6月)と、穏やかな気候で海水浴もまだ楽しめる秋(9月〜10月)がおすすめです。7月〜8月は非常に暑く、観光客も最も多いハイシーズンとなります。
Q4. 服装はどんなものが良いですか?
A4. 夏は日本の夏と同じ服装で問題ありませんが、日差しが強いので帽子やサングラスは必須です。春・秋は朝晩冷え込むことがあるため、カーディガンやジャケットなど羽織れるものを一枚持っていくと重宝します。また、教会を見学する際は、肩や膝が隠れる服装が必要になる場合があるので注意しましょう。
まとめ:あなただけのシチリア旅行へ、はじめの一歩
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
シチリア旅行成功の鍵は、7日間という限られた時間の中で、欲張らずに東海岸に絞ること。そして、この記事で提案したモデルプランを土台にすれば、あなただけの最高の旅が作れることを、ご理解いただけたかと思います。
地図を広げて途方に暮れていた、数時間前のあなたはもういません。今のあなたには、シチリアを旅するための、具体的で信頼できる羅針盤が手の中にあります。
さあ、もう計画は怖くありません。憧れのシチリアは、もう目の前です。次のステップは、カターニア行きの航空券を検索することから始めてみませんか?
▶︎ Skyscannerで日本⇔カターニアのお得な航空券をチェックする
▶︎ Booking.comでタオルミーナのおすすめホテルを見てみる
あなたのシチリア旅行が、生涯忘れられない素晴らしい体験になることを、心から願っています。
[参考文献リスト]
- 在ローマ日本国大使館: 安全の手引き
- イタリア政府観光局 (ENIT)
- 各旅行代理店(阪急交通社、ユーラシア旅行社、ブオナツアーズ等)の公式観光ガイド

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